唾液検査
カリオグラムとは
ある個人の有する将来に新しい虫歯ができるリスクをグラフで表したものです。
これは1997年にスウェーデンでコンピュータ化され、現在世界中の国々の言葉に翻訳され使用されています。
- このプログラムはまた、虫歯の発生過程に影響を与えるリスクが、どのような因子によってできているのかも解ります。
- これによって、個々に応じた予防プログラムを立てる際の優先順位も、具体的に示すことができます。
以下のデータをコンピューターに入力します。
虫歯経験 / 関連全身疾患 / 食事内容 / 飲食回数 / プラーク量
虫歯菌のレベル / フッ素物プログラム / 唾液分泌速度
唾液緩衝能 / 臨床的判断
唾液の働き
人間のもっているう蝕に対する抵抗力のうちでもっとも大きな力は唾液です。唾液の作用には次のことがあります。
- 洗浄作用・・・唾液は歯面や口腔内を洗浄します。
- 殺菌・抗菌作用・・・唾液中の免疫抗体、リゾチーム、ペルオキシダーゼ、ラクトフェリン、などに抗菌作用があり、プラークの形成、発育を抑制します。
- 緩衝作用・・・口腔内の酸、アルカリを中和します。
- 抗脱灰作用・・・phを高めて、歯の溶解を低下させ、また、エナメル質、象牙質の再石灰化を促進させます。
成人のう蝕について
①う蝕のメカニズム
う蝕は、プラーク中の細菌(ミュータント菌、ラクトバチラス菌など)の感染によっておこります。細菌は、飲食した食べ物から栄養を取り、酸を作ります。この酸によって歯が溶かされしまった状態がう蝕です。
人間のからだには、この酸と闘おうとする抵抗力があり、人によって程度の差はありますが、唾液や歯の質などがその力です。しかし、酸にさらされる回数が多かったり、時間が長かったりすれば酸との闘いに破れう蝕になってしまいます。
つまり酸とからだの抵抗力との闘いともいえるのです。
歯の生え際に虫歯ができやすい。
歯周病やブラッシングの過剰な圧力のかけすぎなどにより歯肉の退縮が起きると象牙質が露出してしまい、冷たいものやブラッシングでしみたりすること(知覚過敏症)が起こります。
また象牙質はエナメル質よりも酸に侵されやすいためカリエスになりやすいのです。
感想 唾液検査を受けられた方々の声
Tさん
最初はちょっと緊張したけど、検査も1時間ぐらいで終わり、検査の結果説明では、今後のケアの仕方までしっかり教えてもらいました。歯のクリーニングとかもやってみたいですね。検査を受けてみて虫歯のイメージが変わった気がします。ただ歯を磨くだけではだめなんですね。がんばって口の中をきれいにしていきたいですね。
Aさん
今まで、虫歯の原因は菌っていうことは、知っていたのですが、その菌が自分の口の中でどういう状態なのかなんて、考えたことがありませんでした。検査をしてみて、正直ビックリしました。自分の唾液の状態(免疫力や量)なども虫歯に影響があるんですね。今の自分の口の中がどういう状態なのか、わかって今後どういうケアをしていったら良いのかわかりました。(担当の方のアドバイスも良かったです。)いろいろ勉強になりました。